住宅購入のタイミングいつにする?~ベストな時期を見極める方法~

住宅購入を検討する中で、購入時期をいつにするかという話は必ず問題になります。それぞれの家計状況、ライフプラン、市場動向などを総合的に考えて、ベストなタイミングを見つけたいですよね。

そこで今回は、住宅購入のベストな時期を見極める方法について、分かりやすく解説します。
そろそろ住宅購入を考えようかな、と情報収集を始めた方、また今まさに検討しているけど、今でいいんだっけ…と立ち止まった方にも是非読んでいただきたい内容になっています。

目次

  1. 住宅価格の変動から考える
  2. 住宅ローンから考える
  3. ライフプランから考える
  4. 世の中の住宅購入者の年齢は?
  5. まとめ

住宅価格の変動から考える

まずは一番わかりやすい、住宅の価格の変化から考えてみましょう。
住宅の価格はここ10年ほど上がり続けています。国土交通省の発表している「不動産価格指数(令和6年3月・令和6年第1四半期分)」より、不動産価格指数のグラフを見てみましょう。

不動産価格指数とは、2010年の平均価格を100として不動産価格の値動きを表したもので、価格変動と思っていただければよいものです。
2013年以降、マンションも戸建も価格は上昇する一方となっています。特にマンションの価格高騰は大変激しくなっています。

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国土交通省「不動産価格指数(令和6年3月・令和6年第1四半期分)」より、不動産価格指数(住宅)

建材の生産を外国に頼っている日本においては、住宅価格は国際情勢も大きく関わってきます。現在のウクライナの状況、また国内外の物価上昇などを合わせて考えると、今後も大きく下がることは考えにくいでしょう。
このグラフだけ見ると、購入できる資金計画が立てられるのであれば早く購入する方がトータルの出費は減ると考えるのがよさそうです。

住宅ローンから考える

住宅ローンの返済期間は最長で35年ですが、金融機関では完済時の年齢に制限を設けていますので、いつローンを組んでも35年ローンにできるわけではありません。
多くの金融機関は完済時の年齢を「80歳未満」で設定しているため、35年ローンを組むことができるのは、44歳が上限です。 住宅金融支援機構のフラット35では完済時年齢が80歳ですので、45歳が上限となります。

住宅の価格が同じ場合、返済期間が短くなると月々の支払額が増えます。日々の負担をできるだけ少なくしたい場合には、35年ローンが組める年齢のうちに購入するのがよいでしょう。

また、住宅ローンの審査では返済可能性をはかるため健康状態のチェックもあります。
年を重ねると病気になる確率は上がるもの。未来はわかりませんので、若く健康なうちに購入を検討するのがよいと言えるでしょう。

ライフプランから考える

住宅購入を検討するタイミングは、ライフプランの変化による場合が大半なのではないかと思います。
株式会社AlbaLinkによる「家を買ったタイミングに関する意識調査」では、家を買ったタイミング1位は「妊娠・出産」、2位は「子どもの入園・入学」でした。

家族が増えることを見据え、今まで住んでいた家が手狭になった際に賃貸にするか、持ち家にするか検討するというのは想像しやすいですよね。家族計画もある程度定まって、子供にのびのびと生活してほしい…と、このタイミングで家を買おうと考える人は多いようです。

2位の「子どもの入園・入学」に関しては、子供に転校の必要が出てしまうことを避けるために、入園・入学前に引っ越しを済ませてしまう、また希望する学校のある校区に引っ越しを検討するということが理由になるでしょう。
また、親側の職場復帰に伴い保育園への入りやすさや子育て支援の充実した地域、祖父母の近くに引っ越しを検討する場合もあるようです。

<家を購入したタイミング・ランキング調査>
1位 妊娠・出産
2位 子どもの入園・入学
3位 結婚・婚約
4位 子どもが大きくなった
5位 購入資金の目処がついた
6位 いい物件を見つけた
7位 賃貸の契約更新

世の中の住宅購入者の年齢は?

最後に、統計的な面から世の中の住宅購入タイミングを見てみましょう。
国土交通省が発表した、「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、令和4年度の統計では、初めて住宅を購入した人(一次取得者)の年齢は新築では30代後半、中古では40代前半が平均となっています。

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国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」より、住宅一次取得者(初めて住宅を購入した人)の世帯主の年齢

まとめ

このコラムでは、住宅購入を検討される方が必ず悩む「購入タイミング」について、複数の視点から検討してみました。
住宅購入の理由がさまざまであるように、タイミングについてもそれぞれのベストを探すことが重要です。その中で、少しでも当コラムの情報がお役に立てればうれしいです。

この記事を書いた人

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